
福井芸術・文化フォーラムさん主催「激・まちげき2016」の演劇の感想です。
福井出身の演出家「相模友士郎」さんの演劇は
毎年福井にて観させていただいているので、今回も行ってきました。
相模さんの演劇は、『公共性』や『人と人との接点』
をテーマにしているものが多く、
"観ている"(受動的)という感覚よりも
"参加している"(能動的)というライブ感が
すきなんです。
タイトルは「
スーパーインポーズ」。(※URL先は詳細とイメージ映像)
映像技術用語で、「複数のものを重ね合わせる」という意味。
映画フィルムの上に字幕を書き込んだフィルムを載せて
焼き付けたもののことをそう呼ぶそう。
(字幕スーパーのスーパーはここからきている)
演者は信州大学の学生と福井在住の方々。
当日、舞台の真ん中には扇風機とカーテン
演者の私物が床に置いてあり、
観客はそれを取り囲むようにぐるっと座っていました。
全体的な流れとしては、
劇場の外からのリアルタイムな電話によって
その人の生い立ちや思っていることが語られ
その間、扇風機がONになり、
カーテンがはためく。
電話が切れると、扇風機もOFFになる。
そして、その電話の主が外から劇場に入ってきて舞台に上がり、
自分の思い出の品をゆっくりと拾い集め、
また劇場の外へ帰っていく。
その繰り返しでした。
観終わってみて思ったことは、
劇中でいくつかの余白(イメージがふくらむ余地)があったということ。
・暗闇のなかで電話を聴いているとき
→声から「どんな人なんだろう?」と具体的に人物をイメージしていた
・その人が劇場に現れたとき
→イメージとどれくらい近かったか?を確かめた
ふだん視覚のわかりやすさだけを
頼りにしがちなわたしにとって、
"見る以外で余白をイメージすること"
ができて、すごくたのしかったです!
あと、個人的に電話で聴く声がすごくすきなので(男女問わず)
それもお楽しみポイントでした!
ありがとうございました◎
高嶋