たぶんデザインの仕事に就いて
2、3年目のころのこと。
デザインの本を見ていて
キレイキレイのパッケージがのっていた。
それまで、いやその後もだけど
ただただかっこいいものがつくりたいとか
音楽とか、ま〜いわゆるサブカルと呼ばれるような
何かにしか興味がなかったりした僕に
普段キレイキレイが目に入ってくることはなかった。
でも、パッケージを写真で見た時に
すごくいろんなものがスッと入ってきた。
どろんこになって帰ってくる子どもたちとか
「ちゃんと手洗いなさい」って言ってるお母さんとか
食事の前のOLの姿とか
もう終わっちゃったけど「ごきげんよう」の感じとか
あたりまえの1日が明日もありますようにってな感じとか。
一瞬にして好きになった。
好きっていうおおげさな感じでもないんだけど
ま〜大雑把にいうと好きになったってことだと思う。
あ〜デザインってこういうことかって
ほんのちょっとだけわかったような気がした。
正直その時の僕には
キレイキレイに興味を持つ要素なんて
なんにもなかったはずなのに。
まだまだキレイキレイみたいに
スッと人の心の中に入っていけるかっていうと難しいけど
僕の中で1つの理想。
デザインの仕事に就いてはやいうちに
キレイキレイに出会えて良かった。